稚内→枕崎日本縦断鉄道旅~9日目~
9日目 富山→金沢→京都→神戸→姫路(移動距離 414.1km)
1. 富山→金沢
前日にワインを飲んでしまったため起きれるか不安でしたが無事5時に起床。
コンビニで朝食を確保した後、富山駅へと向かいます。
コンビニでは富山名物「ますの寿司」を見つけてしまったので思わず購入。こんなところにも地域性があるとは。
富山からは新幹線で金沢へと向かうのですが、富山→金沢の自由席特急券は¥1840な一方、富山→新高岡と新高岡→金沢はそれぞれ¥860で計¥1720と分割した方が安くなります。
もちろん、厳しい懐具合と下車印欲しさから迷わず後者を選択しました。
7:25富山始発 北陸新幹線 つるぎ705号 金沢行きに乗車。
7:34新高岡着。ここで25分ほど時間を潰します。
新幹線改札から少し離れた城端線ホームや駅舎周辺をぶらついているうちに20分なぞあっという間に経過。
8:00新高岡発 北陸新幹線 つるぎ707号で今日の観光の目玉金沢へ向かいます。
金沢には8:13着。
私にとっては5年ぶりの金沢なのですが、兼六園口(南口)のが当時と比べるとかなり色褪せています。
金沢の見どころの多くは金沢駅から少し離れており、徒歩での観光は厳しいものがあります。高密度に運行されている路線・周遊バスでもいいのですが、1日¥200と非常に廉価なレンタサイクルで真夏の日差しを浴びながらの移動を敢えて選んでみました。
金沢のレンタサイクル「まちのり」は、市内あちこちにスポットがあり、どこでも貸出・返却が可能という非常に便利なシステムになっています。
詳しい使い方は以下のサイトをご参照ください。
金沢市内は想像以上に外国人観光客、それも欧米系の方が多く、レンタサイクルを旅行されている方も多くいました。しかし、私の次に機械を操作していたカップル(言葉から察するにロシアではないスラヴ系)がなにやら困っている様子。覗いてみると電話番号の入力で足止めを食らっていたようで、思わず後ろからテキトーに番号を入力してあげたところ問題は解決。自分が海外で多くの現地の方に助けていただいた経験からかこういうときは自然と体が動いてしまいます。
金沢のレンタサイクルは、利用登録時に電話番号が必須なのですが、いざ自分たちが海外に行くとき現地の電話番号を取得する人は相当少ないことを鑑みると、外国人観光客には使いづらいことが想像つくのではないでしょうか?
連絡手段として必要なのはわかりますが、このようなところでも利便性の向上を図っていただきたいものです。
さあ自転車に乗って観光開始です。
兼六園や21世紀美術館は5年前にも行ったので、今回は茶屋街や町並みを中心に巡りました。
東茶屋街。
町並みも綺麗に整備され店舗も充実しています。
西茶屋街。
東に比べるともの淋しい印象です。
さすがに炎天下の中3時間も自転車を漕ぎ続けましたから発汗量も尋常ではありません。清涼飲料を計3Lは飲み干したかと思います。
2. 金沢→京都→神戸
金沢駅には30分前に到着。
早めに入場しますが、ここでトラブル発生!
新幹線との乗り継ぎ割引で購入した京都までの特急券が見当たりません。リュックサックをくまなく探しましたが一向に見当たらない。どうやら市内で落としてしまったみたいです。
とっさの判断で、普通列車で小松まで行きそこで特急券を購入することにします。自由席確保のためとはいえ早目に入場して正解でした。しかし、札幌の寝坊と併せて¥10000の損失……非常に痛いです………
342M 北陸本線 普通 福井行きに乗車。
地元の中高生を中心に車内は混雑していました。せっかく買った駅弁もお預けです。
小松で下車。
なんとか事なきを得ました。
小松は建設機械メーカー小松製作所発祥地なせいか、駅前に巨大なコマツの重機があるのが高架ホームか見えます。
12:59小松発 サンダーバード24号 大阪行きに乗車。
自由席車両に乗ると、やはり空席がほとんど見当たりません。
なんとか窓際の空席を見つけましたが、周囲は多くの小さな子供連れに囲まれ非常に賑やかな雰囲気でした。しかしこれはこれで意外と楽しいもので、一花添えられた、味のある旅情が楽しめます。
車内で金沢駅の駅弁「加賀彩々」をいただきます。
列車は滋賀県に一切停車しませんが、左手に見える琵琶湖の光景が非常に美しいです。
15:09京都着。
さて、京都も相変わらずの炎天下なのですが、駅構内やたら浴衣姿の人が非常に多い。駅の案内を見ているとなんと夕方から琵琶湖花火大会なようで、今年まだ一度も花火大会に行けていない私としては行きたさも募りますが、琵琶湖に行くには別途乗車券を買う必要が…。惜しい限りですが、琵琶湖の花火は諦め、夜は神戸の夜景に期待をかけることにします。
どうせ京都はいつかきちんと観光するだろうと思い、京都を訪れることこれが2度目。
初回は京都御所や鴨川を散策しましたので、今回は駅近辺をブラ歩きしようかと思います。
まずは、東本願寺。
駅から非常に近いこともあり観光客も非常に多いです。
ここから西本願寺へと七条通りを西に向かうのですが、西日が眩しいこと眩しいこと。サングラスを忘れたことが悔やまれます。
お堂が見えましたのでお賽銭を入れ参拝します。
境内を後にして気づいたのですが、西本願寺だと思って参拝したのが実は興正寺で宗派も異なるお寺でした。こんな失敗は旅のつきもの。どうせまた来たときに参拝すればいいのですから、気に留めず次へと向かいます。
次に訪れたものは梅小路公園。
公園内に京都水族館と京都鉄道博物館ができ多くの人で賑わっていました。
本当は水族館も博物館も行きたいのですが、やはり懐事情の問題で次回以降へとお預け。外から眺めるだけでその雰囲気を味わいます。
次は東寺。
梅小路公園の真南にあるのですが、人通りの少ない高架下を通っていきますのでヤカンの通行はちょっと怖いものがあります。
東寺には10分ほどで着きましたが、参拝には拝観料が必要なので断念。外から五重塔を眺めて終わりとします。
朝からずっと動き回りだいぶ疲れましたので近鉄で京都駅へと戻ります。
ひとまず新快速で大阪へ。
大阪で降りたのはいいものの、足も疲れましたので特にやることもなし。
時間もちょうど夕暮れ時が近づいてきたので、さっさと大阪は後にして今日のデザート神戸へ旅を進めます。
まずは三ノ宮で下車。
フラワーロードを真っ直ぐ港へと進み、ポートターミナル駅まで散策します。
途中の東遊園地。阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼する施設のため「ポケモンGo禁止」の看板がありましたが、明らかにプレイしていると思われる人が数名みられます。
そのまま海岸方面へ阪神高速の高架をくぐると神戸税関が見えます。
進行方向を左に変え、ポートアイランドへと向かう高架道路に沿ってポートターミナル駅へと道を登って行くと、道路越しに右手には神戸ポートタワーを中心に鮮やかな夜景が彩り始めています。
神戸大橋を渡り、ポートアイランドからであればもっといい光景が見られるのではないかと思い、咄嗟にポートライナーに乗ってポートアイランド最初の駅、中公園駅へ。
ハーバーランド方面は少し距離があり、遠目になってしまいますが、振り返って神戸大橋方面を見ると道路照明と高架橋の曲線、スカイスクレイパーと六甲の山々の織りなす光景が実に美しいこと。
初乗りとはいえポートアイランドまで来たかいがありました。
神戸駅から10分もかからないで着くハーバーランドは、夜景を彩る人工照明が盛りだくさん。関東の人間ですので、どうしても類似した都市である横浜みなとみらいと無意識に比較をしてしまうのですが、際立ってそびえ立つポートタワーの特徴的な赤を中心とした神戸の夜景にすっかり虜になってしまいました。
多くの若者やアベック、さらには披露宴後と思われる新郎新婦がいる中をのんびりと散策しました。午前は炎天下の中、金沢をサイクリングし、午後は京都を散策、夜は神戸をぶらついて、流石にもう足が棒になっています。
神戸駅からは3521M 山陽本線 新快速 姫路行きで今日の宿泊地姫路へと向かうのですが、琵琶湖花火大会の混雑による影響で10分ほど遅れているとのこと。アナウンスの「多くのお客様にご利用いただいているで~」というフレーズが関東ではあまり聞かないなと思いながらも、ホームをうろつき電車を待ちます。
やっと来た列車は帰宅ラッシュ時の中央線のような混雑ぶり。
しかも新快速なので、神戸のあとは明石、西明石、加古川、姫路と駅間距離も非常に長く一日歩き続けた身には傷口に塩です。
加古川で人もまばらになりやっとのこと補助席に座れました。
車両は225系だったのですが、ドア上部にではなく車両中央の通路上に液晶ディスプレイが付いているのは不思議なものです。
21時過ぎに姫路に到着。
駅を出ると目の前には姫路城。
今回は訪問しませんが、遠目でも美しい実に立派な天守閣です。さすがは世界遺産。
足もクタクタですので、とっととホテルにチェックインして今日はもうおやすみなさい。
【今日の旅路】
富山 7:25→(北陸新幹線 つるぎ705号)→7:34 新高岡 8:00→(北陸新幹線 つるぎ707号)→8:13 金沢 12:28→ (342M 北陸本線 普通 福井行き)12:59 小松 13:11→(サンダーバード24号 大阪行き) →15:09 京都 → 大阪→三ノ宮→神戸 20:27(琵琶湖花火の混雑のため10分ほど遅延)→(3521M 山陽本線 新快速 姫路行き)→21:04 姫路
いよいよ西日本エリアを突き進んで行きます。
地域性なのか、西日本管内に入ってから、改札を抜けるときに「すごいねえ」「頑張ってね」と声を掛けられたり、出札補充券を見せただけですんなり通してくれる駅員さんが多くなりました。
果たしてさらに西もそうなのか?
旅はまだまだ続きます。