稚内→枕崎日本縦断鉄道旅~1日目~

1日目 東京→稚内 (移動距離 約1190km)

さて、いよいよ旅の始まりです。

東京から稚内に向かうところより旅は始まります。

まずは羽田空港へ。

 

1. 羽田空港

羽田空港を使うのは今回が初めて。

第2ターミナルの展望デッキから見える風景は、東京湾スカイスクレイパーと空港が織りなす非常に現代的な光景で、畑の真ん中にある成田とは大違いです。

ターミナルビルも光が差し込む設計で、新鮮な気分で旅をスタートできるという点も成田にはないものでしょう。

強いて言えば、国内線のみなので旅客も日本人ばかりで、海外のまだ見ぬ土地に行くときのような高揚感が味わえないのが成田に唯一劣る点と言えましょうか。

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ANA571便 東京・羽田発10:45 稚内着12:35に搭乗します。

定刻の30分前に501番ゲートに付きますが、ここでアナウンスがありまして、

「使用予定機体に整備不良が見つかったため、代替の機体の到着を待つ出発が遅れる」

とのこと。

稚内空港からはバスツアーで宗谷岬をめぐる予定ですので、バスが飛行機に接続してくれるかが気になるところです。

 

待つこと暫く、11:00過ぎに搭乗が始まりました。

バスに乗って搭乗機まで向かい、タラップで機内に入ります。まるでLCCに乗るかのような感覚です。

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あいにく窓際の座席を取れなかったのが残念です。

 

機内ではウォークマンで12月の定期演奏会のプログラムを

コケイン序曲:ショルティ&シカゴ響

組曲「惑星」より火星、木星:メータ&ロサンゼルス・フィル

交響曲第2番(エルガー):ボールト&ロンドン・フィル(1976)

の録音で聞くなどしてモチベーションを高めていました。

 

2. 稚内空港から宗谷岬

2時間後、機体は無事に稚内空港に着陸。

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空港から発着するバスはすべて飛行機との接続を図ってくれていました。

一日に数便しかない空港なんだから当たり前といえば当たり前ですが。

さらには利尻島行きのフェリーも飛行機との接続をとっていたようです。

 

空港からは宗谷岬を巡って駅前へと向かう周遊バスに乗車します。

このバスの運賃は¥2000で、空港から宗谷丘陵、宗谷岬、北防波堤ドーム、稚内駅前を経由してフェリーターミナルへと向かいます。宗谷岬では50分ほど、それ以外は5分ほどの自由行動可能な時間があり、観光には持って来いです。

 

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宗谷岬では、台地の上の大韓航空機撃墜事件の慰霊碑やその他多くのモニュメントが立ち並ぶところで一旦降ろされ、麓で再乗車する形になります。f:id:einehoheBr:20160801212127j:image

 

余談ではありますが、現在日本国の実効支配下にある陸地の本当の最北端は、宗谷岬(北緯45度31分22秒)ではなく、下の写真の左奥に見える弁天島(北緯45度31分35秒)です。この島に上陸するには漁船でもチャーターするしか方法がないそうです。宗谷岬は石碑にあるような「日本最北端の地」ではなく「日本本土最北端の地」と言ったほうが正しいのではないでしょうか。(WIkiには”国土交通省は、北海道・本州・四国・九州・沖縄本島の5島を「本土」としている”との記載がありましたが、国交省のHPでソースは見当たりませんでした。)

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再びバスに乗り、稚内市街へと向かいます。

北防波堤ドーム前で途中停車。

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稚泊航路の碑の前で、近くにいた若い男性が「さらに北も日本の領土だったんだあ」と呟いていたのが印象的でした。樺太(個人的にはこちらの呼称のほうを好みます)が日本領であった時期があったという歴史を聞いても、確かに現代人にはしっくり来ないなと私自身も感じます。しかし、このようにして時が経てど、現地に足を運ぶことで想像と案内に助けられつつ肌で感じることができるというのも歴史の一側面ではないかと思います。

 

その後バスは稚内駅前へ。

ここで下車します。

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平成24(2012)年に駅舎が全面リニューアルされ観光案内所や道の駅も併設する施設となったいるのは知っていましたが、高層階に映画館まで入っているのは驚きでした。

駅を中心としたまちづくりが全国の地方都市で進んでいますが、旭川のようにシネコンのあるショッピングモールが併設されるならまだしも映画館単体で駅に入居しているのはここぐらいでしょう。

 

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ようやく、稚内→枕崎の片道乗車券の出番です。

北海道開発局発行の「川の時刻表」も観光案内所で貰い、北海道の鉄道旅の準備は万端。

 

初めての入鋏にドキドキしつつも改札を抜けます。

ホームを歩くと枕崎までの距離が表示されていて、今回の旅の長さを目の当たりにさせられます。

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 宗谷本線 普通4326D 名寄行き 稚内発17:17に乗車。

 

いよいよ日本縦断鉄道旅の始まりです。

といってもこの日はホテルの都合で次の南稚内で下車。

 

南稚内駅近くのビジネスホテルに泊まりましたが、浴場入口にあったこの注意書きが印象的でした。f:id:einehoheBr:20160801212211j:image

英語でも中国語でもなくロシア語。

国境の街であることを実感させられます。

実際にロシア人の宿泊客とは遭遇しませんでしたが、年間を通じて一定数はいるのでしょうか。

 

【今日の旅路】

羽田空港 11:15発→(ANA571)→稚内空港→(宗谷バス)→宗谷岬→(宗谷バス)→稚内駅 17:17→(宗谷本線4326D)→17:21 南稚内

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2日目は、南稚内駅を始発で出て、旭川、網走を経て釧路へと向かう”乗り鉄”のみの日となります。今日の上川地方での大雨の影響を受けずに済むことを祈るばかりです。